不適切な広告レイアウトとは?The Coalition for Better Adsの定めるガイドライン
インターネット広告市場が伸びる一方で、サイト内の不適切な広告設置が目立つようになりました。米国では明確な対策が進んでいます。オンライン広告改善を目指す団体「The Coalition for Better Ads」が定める不適切な広告レイアウトをご紹介します。
インターネット広告市場
まずはじめに、インターネット広告市場がどれくらい伸びているかを見てみます。サイバーコミュニケーションズとD2Cの調査による日本のデータではありますが、年々着々と成長していることが分かります。
2016年 インターネット広告市場規模推計調査 | ニュースリリース | サイバー・コミュニケーションズ (cci)
The Coalition for Better Ads
The Coalition for Better Adsは2016年に設立されたオンライン広告改善を目指す団体です。ネット広告業界団体IBAやGoogle、Facebookなどの企業が立ち上げに参画しています。消費者に受け入れられる広告(ブロックされない広告)の世界標準を策定し、普及させることを目的としています。
The Coalition for Better Adsは、コンシューマーインサイト(消費者調査などで得られる消費者の本音を示す広告用語)と業界全体の経験を活用し、オンライン広告の新たな世界標準を構築・導入することを目指す。
参加団体の1つ、米4A'sのナンシー・ヒル社長兼CEOは発表文で「広告ブロック機能の出現も示す通り、現在の消費者向けオンライン広告には改善の余地があることをわれわれは認識している」とし、消費者がなぜ一部の広告に反応してくれないのかを解明し、リーチしたい消費者により良くエンゲージするために問題を解決する時が来たと語った。
広告ブロック普及を受け:GoogleやFacebook、IABなど16組織がオンライン広告改善団体を設立 - ITmedia NEWS
デスクトップPCの不適切な広告レイアウト
デスクトップPCでは次の4つが不適切とされています。
- ポップアップ広告(Pop-up Ads)
- 音を含む自動再生動画広告 (Auto-playing Video Ads with Sound)
- カウントダウン付きのプレスティシャル広告(Prestitial Ads with Countdown)
- サイズの大きい固定型広告(Large Sticky Ads)
モバイルの不適切な広告レイアウト
モバイルでは次の8つが不適切とされています。
- ポップアップ広告(Pop-up Ads)
- プレスティシャル広告(Prestitial Ads)
- ページの30%を超える広告(Ad Density Higher Than 30%)
- フラッシュアニメーション広告(Flashing Animated Ads)
- 音を含む自動再生動画広告(Auto-playing Video Ads with Sound)
- カウントダウン付きのプレスティシャル広告(Postitial Ads with Countdown)
- フルスクリーン・スクロールオーバー広告(Full-screen Scrollover Ads)
- サイズの大きい固定型広告(Large Sticky Ads)
モバイルの方が種類が多いことが意外ですね。アクセスがPCを上回っており、さらにクリックされやすいことから、多くのメディア運営者が工夫をしているのかも知れません。ただし消費者のモバイル体験はその分損なわれます。The Coalition for Better Adsのような取り組みが広がることが期待されますね。
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