黒子の観察者

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進化した取材のカタチ!?ワシントンポストがオリンピック報道にロボット記者を投入、人間は「より深い考察」に専念

ワシントンポストがオリンピック報道において、テクノロジーを使った新しい取材のカタチを取り入れています。リオデジャネイロ・オリンピックの報道チームに「ロボット記者」を参加させるようです。

※The Washington Postの公式ブログを基にしています

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The Washington Post experiments with automated storytelling to help power 2016 Rio Olympics coverage - The Washington Post

ワシントンポストのロボット記者"Heliograf"

リオデジャネイロ・オリンピック よりワシントンポストは"Heliograf"と呼ばれるロボット記者を報道チームに参加させているようです。"Heliograf"は短いセンテンスを作成するロボットで、自動的に文章を作成し読者に届けます。以下のキャプチャは、2012年のデータを使ったTwitterの投稿サンプルですが、このように定量的にデータをまとめて伝えるべき情報は"Heliograf"が作成します。

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オリンピックの速報は、上記のキャプチャのようにワシントンポストのTwitter(@WPOlympicbot)やFacebookのチャットボットとして投稿され、音声バージョンはAmazonのEchoから聞くことも可能です。

このような記事はロボットが担当することで、人間はより深い考察が求められる記事の作成に専念することができるのです。

記者の仕事はロボットが奪うのか

ロボット記者の役割は、機械的に処理できる情報をまとめテキスト化することです。ロボットのアルゴリズムは機械的に処理できる課題を、アルゴリズムで解決することを価値としていますが、今年話題になったGoogleの「AlphaGo(アルファ碁)」のように知性と戦略性がモノをいう世界でも存在感を示してきています。「深い考察」についても、今後ロボットが担当する可能性はありそうです。

一方で、機械化されるのは職業ではなくタスクという意見もあります。今回のワシントンポストの試みもこれに該当しますね。上記の記事はマッキンゼーによる調査によるものですが、仕事におけるロボット化は次のように予想されています。

職業のうち60%において、作業の最低30%が自動化される可能性がある

仕事のすべてが置き換わるというより部分部分の自動化が予想されています。その結果、仕事の再定義がなされると述べられています。

参考

ワシントンポストがオリンピック報道にロボット記者を投入、人間は「より深い考察」を担当へ - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

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